February 7th, 2011
通勤途中によく見かける男二人女一人の恐らく学生
女は男二人のうちの一人を狙ってること丸わかり。
大体立ってるんだがつり革に捕まらず男の袖や服のはしを軽く掴む。
話す時もそいつの顔をまっすぐと見つめ甘ったれた口調、もう一人には見向きもしない。
男二人は結構仲が良いらしく、色んな話題で盛り上がっている。そこに口を挟む女。
女が口を挟むと見向きもされない方の男はぴたりと黙って外を眺める。
狙われてる男は女と少し口をきいて、またもう一人の男に声をかける。
これはあの女フラれるな、と思って見ていたらある日女は狙っている男と二人で電車に乗ってきた。
意外にもいけたのか?と驚いたんだが男の無表情なこと。ほとんど口も開かないし
空いた席に一人で座るし、途中からもう女の事は総スカンで携帯開くもんだから女が泣き出したんだよ。
だけど男は無視。したら近くのおばさんが女に声をかけてさ、
「大丈夫?あなた、好きな人の友達は大切にしなきゃダメよー」
あー、皆あの三人が気になってたんだなあと思った。
November 16th, 2010

良い父親とは何でしょうか。

休みの日には遊びに連れて行ってくれる父親でしょうか。
優しい父親でしょうか。
よく話を聞いてくれる父親でしょうか。

私は父に誉められた記憶は多くありません。
「よし」と一言言ってもらうのが最高の報酬でした。
一緒に遊んだ記憶も多くはありません。
父はいつも大きく、無口で、岩のようでした。

父が若くして死んだとき、私は初めて、父の偉大さを知りました。

駆けつけてくれた人の数。
泣きながら棺を叩き、俺より先に死ぬとは何事か、と怒鳴った人。
まだ恩を返していないのに、と泣き崩れた人。
通夜の後、棺の上にコップを置いて、いつものように父に話し掛け、酒を酌み交わす父の友人達。
8回忌を迎えた日、呼んだわけでもないのに集まってきた多くの人達。

父は骨髄癌の激痛の中、死のわずか10分前に私を呼んで言いました。

母を守れ。弟を守れ。妹を守れ。祖父を守れ。祖母を守れ。
男は、誰かを守って死ね。
俺のような死に方はするな。
俺が死んでも泣かなくていい。
人が死ぬとはどういうことか、よく見ておけ。

そして母に、かすれる声で言いました。

皆によろしく伝えてくれ。
悪いな、俺はここまでだ。

最後の言葉でした。

主治医の先生が心臓マッサージをしてくれましたが、蘇生はしませんでした。
最後は母が、先生を止めました。
主人を楽にしてやってください、と。
私はただ圧倒され、何も言えず、何も出来ず、涙を流すだけでした。

私は今月、父親になりました。